知らないと損!賃貸オフィスにおけるテナントリーシング、最近の流行りとコツ

コロナが終息を迎え、企業はより多くの人々がオフィスに戻ることを検討し始めています。

新たな状況下でのテナントリーシングを成功に導くためには、どのようなアプローチが求められるのでしょうか。今回は、テナントリーシングの最近のトレンドと成功のためのポイントについてお話しいたします。 

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目次

アフターコロナで変化した働き方

新型コロナウイルスの大流行は、私たちの日常生活だけでなく、働き方にも大きな影響を与えました。

オフィスでの9時から5時までの固定的な働き方から、リモートワーク、フレキシブルタイム、デジタルコミュニケーションの普及といった新しい働き方の模索が始まり、オフィスの設備やレイアウトも大きく変わってきました。

アフターコロナ時代に浮上してきた新しい働き方のトレンドを踏まえて、オフィスの変化について詳しく見てみましょう。

過去の働き方

コロナ前の働き方は、国や地域、業種によって異なる特徴がありましたが、以下は一般的な特徴や傾向を示すものです。

過去の働き方
  • 対面で打ち合わせを行う:コミュニケーションや意思疎通は対面で行われることが一般的でした。
  • 紙を出力して共有する:ドキュメントの共有や情報伝達は主に紙を用いて行われました。
  • 島型のレイアウトにみんな揃って仕事:オフィス内で固定的なレイアウトが採用され、従業員が島型のデスクに座って仕事を行うスタイルが一般的でした。
  • ネクタイを締めてオフィスに必ず出社:フォーマルなオフィス文化が主流であり、ネクタイを締めてオフィスに出社することが求められました。

現在の働き方

新型コロナウイルスの流行後、多くの企業や組織が働き方を再考し、以下のような変化やトレンドが見られるようになりました。

現在の働き方
  • オンラインでミーティングオンラインツールを活用してミーティングが行われることが多く、場所や時間に制約を受けずにコミュニケーションが可能です。
  • デジタルで保管、共有ドキュメントや情報はデジタル化され、クラウドなどを活用して共有されることが増えました。
  • 各自の仕事を好きな場所で作業するフレキシブルな働き方が尊重され、個々の作業スタイルに合わせて場所を選べる環境が整備されています。
  • ノーネクタイでカジュアルな恰好カジュアルな服装やリラックスした雰囲気がオフィス文化として受け入れられています。

これに伴い、オフィスの装備やレイアウトも大きく変化してきました。

「テレカンブース」「テレフォンブース」などのコミュニケーションスペースや、デジタル化に対応した保管スペース、個々の作業スタイルに合った「集中ブース」などが導入され、リフレッシュ兼作業スペースも取り入れられるようになりました。

テナントが重視する物件のポイントも変化

時代の変化に伴ってテナントリーシングのポイントも大きく変わってきました。以前と現在のポイントを比較しながら見てみましょう。

過去の物件ポイント

コロナ前の物件選びにおけるポイントは、個人のライフスタイルやニーズに応じて多岐にわたりますが、以下は一般的に重視されていた主なポイントです。

過去の物件ポイント
  • 駅近で立地が良い:交通の便やアクセスの良さは、従業員やクライアントにとって重要な要素でした。駅近くのオフィスは便利さをアピールポイントとしていました。
  • 外観がきれい:オフィスの外観やビルのデザインが印象を左右しました。プロフェッショナルで信頼性のある印象を与えることが求められました。
  • オフィスの形が整形:整然としたオフィスの配置や形状が、効率的な業務遂行を支える要因とされました。オフィスの効率性や機能性が重要視されました。

現在の物件ポイント

新型コロナウイルスの流行後、生活様式や働き方が大きく変わったことに伴い、物件選びのポイントも一部変化しました。以下は、アフターコロナ時代の物件選びの主なポイントです。

現在の物件ポイント
  • 室内の内装がカフェ風でお洒落クリエイティブで快適な環境を求める声が高まり、内装がカフェのような雰囲気でお洒落なデザインが重要視されています。従業員のワークライフバランスやモチベーションの向上を促す要素となっています。
  • パーソナルで働ける場所がある個々の作業スタイルに合わせて、集中できるスペースやリラックスできるエリアが重要視されています。テレカンブースやファミレスブース、ハイカウンターなど、多様な作業スペースが提供されています。
  • 入居する際に会議室が設置されているコロナ禍を経て、リモートワークやハイブリッドワークが一般的になり、会議やコラボレーションの重要性が高まりました。入居時から会議室が設置されている”セットアップオフィス”が求められています。

これらの変化は、労働環境の変化や働き方の多様化に合わせて反映されています。テナントリーシングのポイントも、従業員の満足度や生産性を向上させるための工夫が求められていることを示しています。

賃貸オフィスの貸し方が変わった

賃貸オフィスの貸し方も、時代の変化・働き方の変化に合わせて変わってきています。これまでの方法と現在の方法を比較してみましょう。

従来の貸し方

従来のオフィスの貸し方
  • 空間提供のみ過去においては、オフィスの所有者や不動産業者は基本的にオフィス空間だけを提供し、内装や設備はテナント自身が手配する必要がありました。
  • 長期契約が主流長期の契約が一般的で、数年単位の契約が一般的でした。テナントはその間、自身で内装工事や設備の手配を行う必要がありました。

現代の貸し方

現代のオフィスの貸し方
  • 内装付きオフィス(セットアップオフィス)の提供:最近では、テナントのニーズに合わせて内装や設備が整備された状態でオフィスを提供するケースが増えています。これにより、テナントは初期投資を最小限に抑えて新しいオフィス環境を利用できます。
  • フレキシブルな契約期間:長期契約だけでなく、短期間から利用できるフレキシブルな契約が増えてきました。これにより、企業は変化するビジネス環境に柔軟に対応できます。
  • テナントニーズへの対応:テナントの多様なニーズに対応するために、カフェスタイルの内装や共有スペースの提供、パーソナルワークスペースの確保など、さまざまなオプションが用意されています。
  • 付加価値の提供:オフィスプロバイダーは、セキュリティ、ITインフラ、コミュニティイベントなどの付加価値を提供し、テナントの働きやすさや利便性を向上させる取り組みが行われています。

これらの変化により、賃貸オフィスの貸し方は従来の枠を超えて、テナントのニーズに合わせた柔軟なサービスが提供されるようになってきました。

内装付きオフィス(セットアップオフィス)がこれからのオフィス移転を変える

内装付きオフィス(セットアップオフィス)は、新しい賃貸の形態であり、賃貸人がテナントに対して会議室や受付などの内装や什器備品を負担して提供する新しいオフィス賃貸のスタイルです。

この内装付きオフィスのスタイルは、テナントと賃貸人の双方に利益をもたらす方法として注目されています。テナントにとっては初期投資を最小限に抑えて質の高いオフィススペースを利用できる一方、賃貸人は賃料収入を増やすことができるため、双方にとってウィンウィンの関係となるのです。

株式会社スリースターでも、サブリースでセットアップオフィスをご案内しています。

▼TRANS-SHIBUYA
https://www.officetar.jp/trans/shibuya-building

工事費用は坪あたり200,000円で実施しました。写真には写っていませんが、トイレもリニューアルしました。この価格帯で、渋谷駅の近くに位置することは非常にお得な選択です。ちなみに、耐震性については旧耐震の建物ですが、渋谷や銀座といったエリアに進出するテナントはあまり気にされないことが多いようです。

テナントが「内装付きオフィス(セットアップオフィス)」を選ぶ理由

それではここからは、テナント心理について触れていきます。 テナントリーシングで必要なことはテナントが入りたいと思うオフィスはどんなオフィスか?です。ここを攻略すればテナントリーシングは成功します。

セットアップオフィスを選ぶ大きな理由は、5つあります。

セットアップオフィスを選ぶ理由
  1. 初期投資の軽減
  2. タイムリーな移転
  3. 入居後のミスマッチを減らせる
  4. 上乗せされたコストのメリット
  5. 退去時の費用が抑えられる

以下に詳しく解説してきたいと思います。

【理由1】初期投資の軽減

「内装付きオフィス(セットアップオフィス)」の主なメリットは、内装やレイアウトがあらかじめ整備された状態で提供されるため、テナントは初期投資を最小限に抑えることができる点です。

この形態は主に100坪以下のオフィスに人気があり、特にベンチャー企業に適しています。そのため、敷金が大幅に軽減される物件が選ばれることが多いです。具体的には、敷金が6ヵ月以下、多くの場合は3ヵ月以下、場合によっては0ヵ月の物件も増えています。TRANS-SHIBUYAなど、当社の物件でも敷金を3ヵ月に設定しています。

要するに、初期費用を抑えられる内装付きオフィス(セットアップオフィス)は、賃貸オフィスビルの中で特に人気を集めており、ビジネスのスタートや成長を迅速に実現するための魅力的な選択肢と言えます。

【理由2】タイムリーな移転

「内装付きオフィス(セットアップオフィス)」はすでに整備されているため、テナントは迅速に移転し、業務を開始することができます。

内装工事や什器のセッティングにかかる時間を省くことで、ビジネスの運営を早く始めることが可能です。 内装工事や設備の手配に伴う手間を省くこともでき、新しいオフィス環境を導入する際の負担が軽減されます。

【理由3】入居後のミスマッチを減らせる

「内装付きオフィス(セットアップオフィス)」は、物件を探す際には完成された空間を実際に見てから意思決定を行うことができるため、実際に働くイメージが湧きやすく、ミスマッチが生まれにくいところもポイントです。

【理由4】上乗せされたコストのメリット

内装や什器の費用は賃料に上乗せされるため、テナントは一括して支払うのではなく、月々の賃料として分散して支払うことができます。これにより、初期費用を抑えながら高品質なオフィス環境を享受できるという利点があります。

【理由5】退去時の費用が抑えられる

「内装付きオフィス(セットアップオフィス)」は、内装やレイアウトが事前に整備された状態で提供されるため、テナントは初期投資を最小限に抑えることができる大変便利な選択肢です。しかし、その利点は初期費用だけに留まりません。退去時における負担も大幅に軽減される点があります。

一般的な賃貸オフィスでは、契約終了時には原状回復が求められることがあります。このため、内装や設備を元の状態に戻すために追加のコストや手間がかかることがあります。しかし、「内装付きオフィス(セットアップオフィス)」では、物件ごとに異なりますが、原状回復がクリーニングや軽微な修復に留まるケースがあります。これにより、テナントは退去時の費用を大幅に抑えることができます。

【理由6】企業イメージの向上

「内装付きオフィス(セットアップオフィス)」は、専用の会議室や受付スペースなどが含まれているため、プロフェッショナルなビジネスイメージを簡単に構築することができます。クライアントやパートナーとの商談やミーティングにも好印象を与えることができます。

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選ばれるテナントリーシングのコツ

不動産市場は日々変動し、物件の競争は激しさを増しています。

その中で、あなたの物件が多くの借り手から選ばれるためには、単に場所や価格だけでなく、さまざまな要素を総合的に考慮する必要があります。この記事では、テナントリーシングの成功のための秘訣を紹介します。

テナントリーシングのコツ
  1. 初期投資の軽減
  2. タイムリーな移転
  3. 入居後のミスマッチを減らせる
  4. 上乗せされたコストのメリット
  5. 退去時の費用が抑えられる

成功の鍵を握るポイントを学び、あなたの物件が常に注目の的となるようなリーシング戦略を築きましょう。

【コツ1】今の時代に合ったオフィス設計を造作して貸し出す

「内装付きオフィス(セットアップオフィス)」にすることで間違いなくテナントリーシングの成功を収めることができます。

クリエイティブな会議室、テレカンブースやリラックスした雰囲気での作業を可能にする共用スペースを設けることをお勧めします。カフェスタイルのエリアやコワーキングスペースなど、異なるニーズに対応するスペースを用意することで、テナントからの評価も上がります。

【コツ2】敷金を抑えるため保証会社を利用する

保証会社は、テナントが支払う通常の敷金の代わりに、賃料の一部を保証する役割を果たすサービスを提供します。これにより、テナントは初期の負担を最小限に抑えつつ、魅力的なオフィススペースを借りることができるという利点があります。

特に100坪以下の規模でオフィスを借りる中小規模の企業では、成長途中の段階にあることが多いです。こうした企業は、初期費用をできるだけ抑え、資金をビジネスの成長や運営に集中させたいと考えることが一般的です。保証会社を利用することで、敷金の代わりに保証料を支払うことになりますが、これによって手元の現金を確保でき、運営資金の柔軟性を高めることができるため、事業の拡大や投資への余裕が生まれます。

また、保証会社の活用により、入居手続きが迅速に行われることがあり、オフィスの選定から入居までのプロセスが効率化されることもあります。これによってテナントも不動産オーナーや賃貸業者も時間と手間を削減できるため、双方にとって好都合です。

【コツ3】造作工事の費用を賄うため賃料単価を上げて設定する

初めて聞いた方は、なぜ賃貸人が造作工事の費用を負担するのか疑問に思うかもしれません。もちろん、この方法でオフィスを貸し出すことは賃貸人側にもメリットが存在します。一番のポイントとしては、内装工事費用や什器備品費用は賃料に上乗せされるため、賃料が大幅に引き上げられることができるからです。

具体的な上乗せ金額は、一般的に5,000円/坪から10,000円/坪程度となっています。賃貸人が内装費用を負担する際の工事単価は、一般的には200,000円/坪から400,000円/坪とされています。この方式においては、一時的なキャッシュアウトが発生するものの、損益計算上は大きな損失を生じない場合が多いです。これは、設置される備品の多くが固定資産として処理され、減価償却を通じてコストが分散されるためです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ここまででテナントがオフィスを借りるポイントと賃貸人側の工夫が加わり大きくテナントリーシングの方法は変わりました。

今までのように、単純に原状回復し専任業者に任せてテナントが誘致できる時代ではなくなりました。

当社は2017年から居抜きオフィス検索サイト【vivit(ビビット)】をリリースして会員登録が7,000人を突破しました。その後2022年にセットアップオフィス検索サイト【RAKNA(ラクナ)】をリリースしました。我々はこのテナントリーシングのコツを賃貸人様に広めるため、無料相談と少額の有料コンサルを行っています。

▼詳しくはこちら
https://www.officetar.com/rakna-owner/

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