賃貸オフィスでフリーレントはお得?そのメリットを徹底解説

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オフィス移転には、大きな費用がかかります。入居内装工事や什器備品の購入、引っ越しやその他新しい印刷物の用意なども合わさるため大変かと思われます。

代表者としては、少しでも出費を抑えたいといったところでしょう。そこで重宝するのが、フリーレントのシステムです。うまく活用することで、オフィス移転の費用を大幅に節約することも可能となります。

メリットや利用時の注意点などの詳細を把握して、うまく役立ててみてください。

目次

フリーレントの仕組み

フリーレント期間とは、その名の通りオフィス賃料を無料で借りられる期間という意味です。とはいえ、もちろん無条件で費用がかからないというものでもありません。いくつかの条件があり、その範疇において費用を抑えられるというものになっています。オフィス移転を考えている企業にとっては非常に有益なサービスとなるため、特徴を押さえて活用しましょう。

仕組みとしては、契約期間開始後の一定期間、賃料を無料にするというものです。一般住居であれば、契約開始日と同日が賃料起算日となります。しかしながら、オフィスの場合、それに限りません。なぜなら、移転前に設備工事や備品移転などが必要となり、移転が完了するまでにある程度の期間を要するためです。

そこで設けられているのが、賃料を実質0円とするフリーレントシステムです。入居準備に充てる一定期間を0円として、明確に負担を軽くしてくれるのです。期間としては1ヶ月~6ヶ月と幅広く、物件や交渉によって異なります。オフィス規模が大きく、賃料単価が高いほど、この期間も長く設定される傾向があります。

フリーレントのメリット

フリーレントのメリットは、何といっても、費用削減であるといえます。利用する以上、いずれは賃料が必要となるわけですが、入居前は極力抑えたいと考えるのが一般的です。なぜなら、旧オフィスと新オフィスで二重に賃料が発生してしまうためです。新旧のオフィスにどちらも賃料を支払う期間があるというのは、会社として大きな負担になってしまいます。その点、フリーレントが利用できれば、移転準備を進めながらも賃料支払いは現在のオフィスのみで問題ありません。

またもう一点、施設オーナー側にとってもメリットが感じられます。二重賃料の発生を防ぐことにより、入居者が決まりやすくなるためです。確かにフリーレント期間はお金が入ってきませんが、契約者が決まりやすくなることに違いはありません。貸す側借りる側、双方がメリットを感じられる合理的なシステムなのです。

フリーレントの注意点

便利なフリーレントですが、あらかじめ把握しておくべき注意点もあります。メリット面を有効に活かすためにも、しっかり把握しておきましょう。

フリーレント中に必要な費用

まずひとつに、賃料は発生しないものの、支払うお金がまったくの0でもないということは覚えておきましょう。具体的には、賃料以外の共益費や水道代、光熱費がかかるということです。一般的な住居であればこれらは微々たるものかもしれませんが、こと大規模なオフィスとなれば、出費も無視できない額になる場合があります。完全に無料というわけでもないので、注意しましょう。

違約金の設定

そしてもう一点、特に重要なものがあります。それは、解約時の違約金についてです。たとえば、入居から2年以内に解約した場合、賃料の何か月分かを支払わなければいけないといったようなシステムです。このシステムを導入している物件は多く、決して珍しいものでもありません。

ただし、フリーレントを利用した物件の場合、この違約金がより高くつきます。たとえばフリーレント期間2ヶ月であれば、通常の3ヶ月分にプラスして計5ヶ月分の違約金が請求されるといった具合です。フリーレントは確かにメリットですが、途中解約になってしまうと結果的にコスト削減にならないこともあります。契約期間については会社の状況も鑑みて考慮するようにしましょう。

フリーレント交渉のポイント

注意点はいくつかあるものの、嬉しいメリットにも期待できる魅力的なフリーレントですが、残念ながら近年は少し減ってきているのも実際のところです。ですが、前述の通り利用する価値は大いにあるシステムです。多くの人にとっては、うまく交渉して活用できれば何よりといったところでしょう。

交渉のポイントは、双方のメリットをしっかり明示することです。フリーレントは入居する側だけでなく、ビルのオーナーとしても新たな入居が決まりやすくなる魅力的なシステムです。さらに違約金のルールも伴うわけですから、長期契約にも期待できます。双方得を期待できるシステムであることをしっかり伝えて、お互い納得のいくフリーレントを実現してみてはいかがでしょう。

フリーレントは、オフィス入居前の準備期間などを無料で借りられる便利なシステムです。メリットデメリット双方が存在しますが、仕組みをしっかり理解した上で実現できれば、非常に有用なシステムといえます。検討する価値は、大いにあるでしょう。

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