【テレワークを導入し、フリーアドレスを採用した移転事例】ベルトラ様

今回は、旅行のオプショナルツアー予約サイトを運営しているベルトラ様のご紹介です。

ベルトラ様は、2019年9月に八重洲から宝町のビルへ移転されました。
今回は、フリーアドレスの導入や、会議室の利用頻度、在宅勤務、女性が働きやすいオフィスファシリティなどについてお話し頂きましたので是非ご覧ください。
オフィス物件探し
ーまずは、ご移転の理由や物件探しの際に設定した要件等を教えてください。
前オフィスが再開発で取り壊しとなるため、契約期間満了とともに移転することとなりました。
物件探しの条件としては、「従前と同じ中央区内、1フロアで使えるオフィス」としました。業務やコミュニケーション効率を考えると、1フロアは必須条件でした。
現在、社員は230名程ですが、駐在員やフル在宅勤務、産休中の社員を除くと約200名程となります。一人当たりの面積や、将来の人員増に伴う最適なオフィス規模を考慮すると、500坪から600坪のオフィスを借りるのが一般的かと思います。また、八重洲や日本橋、京橋エリアの坪単価3万円から4万円程度と高騰しているオフィス賃料の相場とにらみ合いながら、中長期的な視点で事業にインパクトを与えない固定費の水準を模索しながら、物件探しをしておりました。
場所、賃料、面積の条件が折り合わなく、物件探しに苦戦している中、賃料面で相場よりもかなり優位であった物件が今回契約した物件です。しかし、面積が約280坪であるため、いかに空間効率を高めるかというのが次の課題となってきました。
フリーアドレスで280坪に175席、社員200名で使用
新オフィスでは「動きがある」仕組み
空間効率を高めること、また同時にコミュニケーションを活性化できる空間を作りたい。そのために、当社の社長を中心に、企画・施工会社様のアドバイスをいただきながら、内装やツールを駆使して実現できないかと考えました。
レイアウトは、執務エリアの通路の設定、通路の高低差、机の形や角度を変えることにより、座席によって見える景色が違う、座席によって見える景色が違う、ラウンジと呼んでいるフリースペースが使いやすいような導線設計など工夫をしました。
ー執務エリアには何席くらいあるのでしょうか?
フリーアドレスを採用しており、ワークスペースとしては175席を用意しています。その他に、共用のMTGスペースやラウンジなどのスペースで約30席、合計200席超の座席を用意しています。




ーフリーアドレスの導入について教えてください。
賃借面積という物理的な課題もありましたが、当社では、在宅勤務やフレックス等、場所や時間に縛られない柔軟な働き方を推奨しています。
そのような環境だと、従来の固定席を配置するという考え方では生産性の課題が発生します。そこで、フリーアドレスを導入いたしました。
前オフィスでもフリーアドレスをうたっていましたが、座る場所が徐々に固定されてきて、いつの間にが座席表が作られてしまっていました(笑)
ー座る席はどのように決めているのでしょうか?
フリーアドレスの座席を抽選で決めるシステムを導入しています。出社した際に、座席を推奨してくれるシステムで、利用を継続すると稼働率が見えてくるシステムです。完全フリーアドレスではなく、グループアドレスのエリアもあります。物理的に近い距離にいたほうが良い部署もあるためです。

ー座席が足りなくなることはありませんか?
引越し後の初日と全社ミーティングを行った日は座席がほぼ満席になりましたが、通常では「Work From Home(WFH)」と呼ぶ、在宅勤務を推奨していることもあり、満席になることはほとんどありません。
ーフリーアドレスに対して抵抗意見はありましたか?
もちろん、フリーアドレスの導入に対して消極的な意見もあります。
主な意見としては以下の3つの種類に分類されると思います。
・作業効率系:システム開発やデザイナーといった集中する業務では、固定席で自分用のディスプレイで作業する方が効率が良いという意見。
・教育系:OJT教育の場面では、席が近い方が効率が良いという意見。
・情報共有の効率系:テキストでの共有よりも会話の方がスピードが速い、テキストでは見えない、face to faceでしかわからない部分があるという意見。
完全フリーアドレスではなく、エリア分けしたフリーアドレスが当社にとっての最適解なのかなと考えています。
管理部門もフリーアドレス?
ー人事の話などがあるために管理部門だけは固定席にしているという企業もありますが、御社はいかがでしょうか?
管理部門もフリーアドレスにしています。管理部門はフリーアドレスを推進している側ですので(笑)
機密情報を扱う作業が1日の中でどれくらいかというとそんなに長くないと思いますし。また、人事の話は会議室を利用しています。そもそも、プライバシー等の重要な情報を扱う部署が専門の場所で仕事をしなければならないというのはおかしな話です。なぜなら、情報を扱うのは場所ではなく、人だからです。重要な情報を扱う業務が発生した場合、担当者は業務にふさわしい場所に移動しなければならないという意識を持つようにするのが、本来あるべき姿ではないでしょうか。
また、新オフィスでは、少人数での打合せのために、1on1ルームという2名から4名程が入れる小規模ブースを設けています。利用する際は1回あたり30分以内というルールを設けています。
また、会議室の利用状況を把握し、データ化できるツールも採用しています。
予約だけしておいて使用しない”カラ予約”を防いだり、部屋の許容人数と利用人数の差異を見える化することができます。個室ですべき打合せと、個室でなくても問題ない打合せなど、当社にとって最適な数を数値化して、次の移転に活かしたいと考えています。
フリーアドレスが正解なのかというと、それはばまだわからないです。
ただ、フリーアドレスが当社に合っているのか否も検証出来ていなかったので、
今回のオフィスでは、いろいろなデータが取れる仕組みを採用しています。
生産性を上げるためにフリーアドレスを採用していますので、
データをもとに検証し、必要なものとそうでないものを分けたりして、今後のオフィス計画の参考にしたいと考えています。

在宅勤務:Work From Home
ー在宅勤務について教えてください。
様々なライフプランや業務効率を最大限に発揮してもらうために在宅勤務を採用しています。
例えば、海外現地とのやりとりの場合、時差があるため、在宅の方が効率が良いという場合があります。そういう場合は在宅勤務にするということにしています。
女性社員が7割弱いますので、子育て中の方にも制度を利用していただいております。
パソコンを支給しており、ウェブカメラがついているので、テレビ会議が気軽にできるようになっています。
在宅勤務は、コミュニケーションとは相反することではありますが、ツールを利用するなどしてフレキシブルに対応しています。
女性が働きやすいオフィスのファシリティ
ー女性が7割弱とのことですが、女性が働きやすいためのファシリティはありますか?
新オフィスでは緑化に力を入れました。
植物は癒し効果があり、ストレスに効果があるのではないかということで、今回は植物レンタルを導入してみました。


ー金魚の飼育もされていますね。
さかな部と呼ばれるメンバーが飼育していて、今回はディスプレイとして目立つ場所に配置しています。
植物や金魚などは、会話のきっかけが生まれやすくなるのも良いですね。
インタビュー内容は以上となります。
ご協力ありがとうございました。
エントランスエリア



企業名:ベルトラ株式会社
事業内容:海外オプショナルツアー(アクティビティ)予約サイト「VELTRA(ベルトラ)」の運営
設立:1991年11月
URL:https://www.veltra.com/jp/
他の移転事例も是非ご参考にしてください。