天井の役割と種類

システム天井と従来工法天井

あまり気にする機会のない天井。しかしながらオフィス天井にはいろいろな種類があり、設備や安全性の維持という大切な役割を担っています。
オフィス天井の主な種類は、「グリッドシステム天井」「ライン型システム天井」「従来工法天井」の3つです。

システム天井の特徴

システム天井とは、天井面に予めランナーや枠が備わっており、ボードや吹き出し口をそこにはめ込むことで作っていく天井のことです。枠は特殊な骨組みを組むことで作り、そこに天井材をひっかけるようにして作ります。このうち格子状に組まれたものをグリッドシステム天井、ライン状に組まれたものをライン型システム天井といいます。

システム天井のメリットとデメリット

システム天井のメリットは天井仕上げ材と照明やスピーカー、空調吹き出し口といった設備機材が一体となって組み立てられています。そのため見た目がスッキリしています。また設備機器の移設が簡単なので、レイアウトの変更などにも柔軟に対応することが可能です。
反面、システム天井は比較的吸音性が低いと言うデメリットがあります。また耐震性も低いため、大きな地震がくるとパネルが落下してしまう危険性があります。特にライン型は縦の揺れに弱いと言われているため注意が必要です。最近では耐震性に力を入れたシステム天井も出ているので、よく確認しておくことが不可欠と言えるでしょう。

従来工法天井の特徴

従来工法天井とは、ボードを組み合わせて作る天井のことをいいます。天井の中に骨組みを組み込み、岩綿吸音板や化粧石膏ボードなどをビス止めしていきます。ボードの持つ効果により、システム天井よりも吸音性が高いという特徴があります。反面レイアウトに自由が利かず、ビス止めによって天井に傷がつきやすいというデメリットがあります。また、従来工法天井は日本で非常に普及している工法だけに、学校や病院などでもよく使われています。それだけに「何だか学校にいるみたい」「病院を思い出して気がめいる」と感じる人もいる点に注意が必要です。

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